銀行と融資取引を行うには銀行取引約定書を締結すること

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銀行取引と融資契約

銀行と融資取引を行う場合には、まず銀行取引約定書を締結します。銀行取引約定書、略して銀取(ギントリ)は与信(融資)取引に関係する基本的な法律関係について規定しているものです。

 

銀行などの金融機関が取引先に対して融資を提供する場合には、民法、商法、会社法、手形・小切手法などの様々な法律が、金融機関と取引先の間に起こりうる諸問題を解決する役割を担います。ただしこれらの法律だけでは対応することのできない融資取引もたくさんあります。

 

また法律の規定が実際の融資取引内容と合致しない部分も出てくるために、金融機関側としては、取引を開始する前に融資取引上の権利と義務の履行についてきちんと規定しておく必要があります。そのためにまず、銀行取引約定書を締結する必要があるのです。

 

銀行取引約定書は「今後、融資を実行するときに適用される基本的な事項」について契約するものです。そのため基本的に銀行取引約定書の内容は、各金融機関で統一されたものになっています。

 

融資契約の種類

銀行取引約定書は基本的に「融資契約の内容」に関する契約ではありません。「どれだけの資金を」「どのような金利で」「どのように返済するのか」を示す融資契約を別途締結することになります。

 

融資契約には、主に「証書貸付」「当座貸越」「手形貸付」「手形割引」の4種類があります。実際の融資場面では、融資目的、返済期間などによりこれらが使い分けされています。

 

それぞれにどのような特徴があるのかを知っておき、銀行側から提案されるだけでなく、自社から「今回は○○契約で融資をお願いしたい!」と発言できるようにしておきましょう。

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